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実績紹介

住環境事例

車椅子使用者の介護負担軽減の家

車椅子使用者の介護負担軽減の家(屋外編)

介護保険制度と障害の自立支援制度を併用した住環境事例を紹介します。

今回の改修設計コンセプトは「対象者の身体状況に合わせた介護負担軽減の家」となります。
対象の方は突然の事故で、車椅子を余儀なくされ四肢麻痺状態の車椅子使用者となりました。

突然の事故。その上突然の車椅子宣告。
当事者本人そして、ご家族としては今後どの様に対応して良いのか、
そしてどの様に生活して良いのか。全く予想が付かないまま月日が経って行きます。

約一年の入院生活を経て在宅へ戻って来られます。

ご家族から当事務所宛に住環境整備の依頼を受けたのが今年の1月末。同時に車椅子当事者として今後在宅での車椅子生活の注意点等色々と支援させて頂く事としました。

在宅での介護は社会資源の公的サービスを利用するものの、ご家族の支援は必要不可欠となります。しかし、車椅子当時者の支援に重点を置くと、逆にご家族に負担を生じる事となり、当事者と共に共倒れになるケースが発生します。

そこで充実な住環境整備をする事で、ご家族の介護負担はゼロにする事は出来ないまでも、限りなく軽減に繋がる事となりますし、併せて対象者自身の自立にも繋がる事となります。

今回はその事例を紹介して行きたいと思います。

まずは屋外編から。

本来なら玄関から入室したいものの、対象宅は急こう配のスロープと玄関に段差、
そして上がり框にも段差と改修するには大掛かりになる為リビングの掃き出し窓を使用し出入りする事としました。

段差解消は車椅子用段差解消機を設置し対応する事とします。

ここで注意する点は車椅子用段差解消機の設置時に於いて
本体の厚み分の段差を如何に解消する事と使用時の雨天対策となります。

車椅子用段差解消機はメーカーによって様々存在する為機種の選定は
良く吟味する事が必要で、事前に施工事例等による確認も必要不可欠となります。
と同時に値段だけでは無く、機能も重視する事が大事になります。

車椅子での屋内外への入退室動作だけでも、毎日の事となると介助者及びご家族にとっては身体的に負担を強いられる事となります。車椅子用段差解消機を使用し、負担軽減をする事で身体的・精神的にどれだけ楽になるでしょうか。

車椅子使用者の介護負担軽減の家(屋内-リフト編)

室内居室の説明をさせて頂きます。

車椅子で生活し易い様にと和室を洋室に変更としました。
それに伴い出入口は車椅子では入退室が不可能だった為一部壁を取り壊し新しい入り口を設けます。
その新しい出入口の建具は、上吊りで戸袋不必要なケアシストを使用する事にします。

ハンドルは少ない力で開閉が出来るプッシュハンドル。ゆっくり扉が閉まるクローズアシスト機能付きとし、有効開口は900mmで車椅子でも問題に無く通過可能となります。

室内はフローリングと同時に頚髄損傷の身体状況の一つとして体温調整が効かない事が挙げられます。冬場の事を考慮し温水の床暖房を導入しました。

室内の移動は天井走行リフトを設置する事で、ベット~車椅子間の移乗動作が楽になる事で、介助者の身体的負担軽減にも繋がる事となります。

リフトの耐荷重は140kgで、スリングシートはハイバックを使用します。

介護ベットは3モータ-として、クッションは自動体交付きのエアマットを採用する事で、日中及び夜間の体位変換の介助者の身体的負担軽減となります。

次に別室の洗面台ですが、

車椅子対応の洗面台とし、水栓はホース付きとする事で、腹筋の効かない頚髄損傷者の洗顔時手元まで伸びる事が可能となります。

次に頚髄損傷者の障害の一つとして膀胱直腸障害があり、失禁・失便の恐れがあります。

その対応時に新規に汚物洗い器を設置しております。

以上室内の説明とさせて頂きます。

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