脊髄損傷者の家 疾病により車椅子にり分譲マンションでご家族で住む家 脊髄疾病で車椅子を使用する事になったオーナー様はご家族と同居をされます。 玄関の大理石はそのまま残しておきたいと言う希望もあり、大理石全体を嵩上げし、特注の大理石スロープを施しました。 玄関は「車椅子=段差無し」と思われがちですが、砂埃の部屋の中への流入を防ぐ為にあえて段差を残しました。 大理石でのスロープは外で濡れた車椅子のタイヤで滑る事が、あるので、スロープ部分は凹凸の目地加工を施しました。 上がり框の車椅子の段差越えは、キャスター(前輪)(*)上げをします。 角の部分を面取りする事で車椅子の昇降はとても楽になります。 (*)リハビリ病院で訓練をうけます。 トイレまでの生活動線はなるべく短い方が安心します。 その理由は合併症の影響が大きく関わってくるからです。 入口が狭いと車椅子は入れません。 よって寝室からも利用できる様にしました。 勿論、便器は車椅子対応(通常より5cm程高くなっています)で長時間居る事があるので、縟瘡(床ずれ)予防の除圧および姿勢保持には両側には手摺は必須です。 合併症に大きく関わる事として緊急洗い器があった方が良いと思います。 勿論、足が入る車椅子対応洗面台も必須です。 脊損は腹筋が利かない為洗面の水栓は吐水が自由に動くシャワー水栓の方が便利です。 車椅子使用者は災害弱者でもある為、災害時はマンションEVも止まってしまいます。 勿論、非常用階段の使用は出来ませんよね。 ではどうしましょう? 室内に居ると救助隊からの発見が遅れる為バルコニーに出られる様にします。 バルコニーに居れば、在宅の有無が確認出来るのです。 室内の床の高さとバルコニーの床の高さを合せた所で サッシの部分に段差が生じます。 渡し板を使用してバルコニーへ出る事が出来ます。 バルコニーからの避難は出来なくても、救助隊へのサインは出す事は可能です。 家族と同居し自立を目指した家 姉妹で生活する賃貸アパート